企画展 / Exhibition

松村 淳 個展 「外道」/ Jun Matsumura Solo Exhibition “HERETICAL DOCTRINE”

2026年5月1日(金)〜 5月14日(木) / May 1 - 14, 2026

11:00 ~ 18:00 ※最終日は16:00閉廊
定休日:日曜日・月曜日
出展作家 / Artist
松村 淳 / Jun Matsumura
このたび桃青京都ギャラリーでは、埼玉県で制作する松村淳の個展を開催いたします。

松村は、生物学的な視点を基盤に、陶芸における「かたち」を進化のプロセスとして捉え直す試みを続けています。器や造形物は固定された完成形ではなく、環境や条件によって変化し続ける存在であり、その変容は自然選択にも似た選別の連続として現れます。器においては実用性を制約として重視し、造形作品においては文化や信仰を選択の基準とし、それらが複雑に絡み合うことで、独自のフォルムが立ち上がります。

アメリカで海洋生物学を学んだ経験を持つ松村は、進化や適応といった概念を制作の核に据えると同時に、日本の伝統工芸に触れたことで自身のアイデンティティを見出しました。伝統的な陶芸の文脈を踏まえながらも、その規範に対して「突然変異」を引き起こすような限界を超えた造形を志向し、3Dモデリングなど現代的な手法を駆使しながら、形態の新たな可能性を切り拓いています。

また、松村の制作は実験と観察の反復によって推し進められます。磁土という素材が乾燥や焼成の過程で示す予測不能な反応に対し、作家はその都度応答し、次なる展開へとつなげていきます。そこでは、失敗すらも進化の契機として取り込まれ、作品は常に「過程の中にあるもの」として生成され続けます。

その造形には、陶芸の伝統的なDNAのみならず、アニメやSFに代表されるサブカルチャーの影響も色濃く反映されています。自身の内面や世代性を一つのサンプルとして、多様な文化的要素(ミーム)を重ね合わせることで、未来へとつながる新たな形態を提示しています。

桃青初個展となる本展では、滑らかにうねる曲面とシャープな流線が共存する緊張感のある作品群を通して、陶芸の枠組みを拡張する松村の現在地をご紹介いたします。ぜひこの機会にご高覧ください。

*制作ステートメント
私の作品は、器や造形物といった陶芸のかたちが、あたかも生物が進化していくように変化するプロセスをテーマにしています。
その進化を導くものとして、環境の影響など「自然選択」にたとえられる要素を意識しています。
器では実用性を制約として重視し、造形作品では文化や信仰が選択の基準となってきました。
そこに、新しい変化を生み出すため、自分自身を世代を映す一つのサンプルとして、多様な文化的要素(ミーム)を重ね合わせて
います。
陶芸の伝統的なDNAから、サブカルチャーの影響、さらには生物学の断片など自身の構成要素を取り込みながら、未来へとつながる
新しい形態を探っています。                                 
松村淳

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